原因帰属(2) 原因の特定と陥りやすい過ち
原因帰属を特定するために、様々な分析が行われます。 本格的にやるなら、しっかり定量データ(アンケートや販売実績など)をとり、 統計分析を行いますが、ここではまず簡単に原因を見極めるテクニックを紹介 しましょう。
論理アプローチ
あくまで論理的に原因を構造化することからスタートしましょう。例えば、「売上が低迷している」という現象の原因を構造化すると、下記のように推定できますよね。
これを検証するためには、下記の論点を明らかにすれば、原因が特定できます。
- (論点1)市場規模は縮小していないか?(市場縮小の検証)
- (論点2)他社業績は低迷しているか?(シェア低下の検証)
時系列分析
仮にここでは、市場は縮小していないと検証されたこととしましょう。つまり、売上低迷の原因はシェア低下だったとします。次には、なぜシェアが低下したかという原因特定に入ります。
今年から売上が低迷したとすれば、前年と今年における環境変化を探ることで、その原因を探ることができますよね。その際、3C分析をしてみましょう。
- Customer >顧客ニーズの変化
- Competitor>競争相手の新たな施策(新製品、広告投入、その他)
- Company >自社の経営資源や施策の変化(人員減少、新政策、その他)
時系列的変化を明らかにすることで、原因を特定するわけです。
過去の実績に変化が起きている場合、その変化点には、何らかの原因が存在するはずです。逆に見れば、「V字回復」は、明確な原因が存在しなければ、絶対に実現するはずがないのです。
犯しやすい過ち
しかし、世の中の現象は単純ではありませんよね。ありがちな誤解としては、前述の通 り、2つの現象に強い相関性があった場合、それが原因と結果の関係にあると考えられます。本当でしょうか?
実際には、第三のファクターが介在している場合があります。つまり、、、
- 2002年8月「新しいオフィスに移転した」
- 2002年9月「売上が20%も上昇した」
この2つの現象を単純に情報処理したら、オフィス移転が原因となって「売上上昇をもたらした」と考えられます。
確かに、新しいオフィスは快適で、それによって営業マンのモチベーションが高まったと考えることができます。
しかし、次のような情報を加えたらどうでしょうか?
実は、オフィスを移転したのは「営業マンの増員」が原因であった。
つまり、この3つのファクターの関係性は下図のようになります。
こう考えると、「オフィス移転」と「売上上昇」には、なんら因果関係はないと考えることもできます。
つまり、原因の特定には広い視野から、緻密な「Fact Finding」が求められるのです。
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