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提供している価値の構造を知ろう!

バリューチェーン

「売上」は企業がその顧客に対して提供した「価値」の対価だという考え方は、至極自然な考え方です。では、提供した「価値」とは如何なるものなのでしょうか?

なにも、お客様に提供している商品は「製品」だけとは限りません。サービスのような無形の商品も含まれています。これらの商品は、ゼロから生み出された成果品ですから、商品としてお客様の手元に届くまでの全ての過程が、お客様に提供する価値を生み出していると考えられます。

みなさんは、自社がお客様に提供している「価値」をどの様に認識していますか?もちろん、それぞれの商品によって異なる考え方がありますが、体系的に価値を認識することによってコストダウンを図ったり、更なる価値向上といった改善が可能になります。

このような価値を生産過程の視点から認識するのに便利なフレームワークがあります。それが、「バリューチェーン」と呼ばれている「価値連鎖」のモデルです。

バリューチェーンとは、下図の例のように、企業が有している機能を全て列挙し、それらがどのように顧客に対する価値創造につながっているかを分析するツールです。

このバリューチェーンによって、自社のビジネスの仕組みや顧客の享受する付加価値、さらに強みや弱み等を明らかにすることができます。

原材料や生産など、「主活動」の部分は、その行動が顧客に直接価値として認識できるものを創出している活動です。企画や広告、物流などの「支援活動」は主活動を支援することによって、顧客への価値創出を増大させる役割を果たしていると考えられます。

このようなチャートを作成することによって、自社が創出している価値に関する論点を明確にし、分析できるようになるのです。

価値に関する論点としては、たとえば:

  • 顧客にとって最も重要な付加価値創出活動は何か?
  • どのようなしくみで付加価値を生み出しているか?
  • 他社に対して差別性を持っている機能は何か?
  • 自社の抱えている弱みは何か?

などが考えられます。これらの何れも、漠然と「商品」という捉え方をしていたら明確になってこない論点です。

このような論点に対する分析を体系的に実施することにより、自社や自社製品の現状分析が可能になります。

たとえば、「強み」という論点ひとつをとってみても、企業の強みは様々なしくみによって構築されています。

一言で「わが社の最大の強みは販売力だ」と言ってみても、その強みは、インセンティブ制度、能力開発制度、権限委譲、明確な営業戦略、充実した販促ツール、的確な広告宣伝、SFA(Sales Force Automation)等の機能の組み合わせによって構成されている場合が多くあるのです。

場合によっては、自社のバリューチェーンを細分化していった結果、顧客に対して何の価値も生み出していない機能が見つかるかも知れません。「売上=顧客の享受価値の対価」と考えるならば、本来、企業の活動は全てが顧客の価値創造につながるものでなければならないはずです。

もしかしたら、今は存在しない機能をたった一つ追加することによって、顧客の得る価値が倍増するかもしれません。

自社機能を細分化してい分析していくことで、顧客の得ている価値を再認識できるのです。


サプライチェーン

また、原材料の生産から顧客への販売、アフターケアまで全てを自社内で完結するビジネスモデルであれば、バリューチェーンだけを考えればよいのですが、実際には複数の企業が絡み合って顧客の手元に価値が届けられます。

たとえば、自社がレストラン経営をしているのであれば、食材の生産業者や運搬業者、椅子やテーブルなどのインテリアのメーカー、広告代理店などの活動も、顧客が享受する価値の一部を担っていると考えられます。

このような場合に、一貫した価値連鎖を考えるという観点から、バリューチェーンが更に連鎖した「サプライチェーン」を考えます。

さらには、今後あるべき戦略的バリューチェーンやサプライチェーンを描くこともできます。何を自社の強みにしていくべきかが明らかになれば、そこに必要なバリューチェーンを描き、明らかに他社とは差別化されたしくみを構築することもできます。

持続的優位性があるということは、このバリューチェーンにも明らかなしくみの違いが存在しているということを意味するのです。

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