狙撃の腕を磨こう
「誰にアプローチしたら良いのか?」という話題で、顧客分析と市場のセグメンテーションについてお話しました。少し間が開いてしまったので、ここで簡単に復習しておきましょう。
市場セグメンテーションとは、「市場の細分化」、すなわち、闇雲にアプローチするのではなく、顧客のニーズによって幾つかのセグメントに分けて考えることが有効だと言う考え方です。この考え方の背景には、マクロ環境の変遷が関わっています。経済や技術などの発展に伴って、マーケティングのトレンドも、不特定多数へのアプローチを主体としたマス・マーケティングから、特定のニーズなどで分類されるセグメントへのアプローチをするターゲット・マーケティングに移り変わってきています。
セグメンテーションをする際には、人口動態や地理的条件、心理変数や行動変数などで多面的に捉えるということもお話しました。セグメンテーション軸の例を、改めて表に示しておきます。もちろん、この他にも様々なセグメンテーション軸があります。対象とする市場にあわせて、最適なセグメンテーションを行うことが、ターゲットマーケティングを成功させるために重要な要素となります。
このような顧客ニーズに基づく市場セグメンテーションにより、同質のニーズを持つ顧客群が明確になります。次のステップでは、これらの顧客群の中から、自社にとって最も魅力的な顧客群を探し出すことになります。
では、どのような観点でこれらの顧客群を評価し、自社にとって本当に魅力的なターゲット顧客を発見すれば良いのでしょうか?
今、ターゲットとして選定しようと評価しているセグメントが、どのようなポテンシャルを持っているのか?さらに、自社の置かれている環境と照らして相乗効果が得られるものなのか? といった観点から総合的にターゲット市場を評価するのです。
市場の魅力度を知るといっても、漠然としていますが、ココで考えておくべき事項としては、今後収益を期待できる市場規模、および市場の成長力があるか?ということです。ターゲットを絞り込めば、付加価値を特定し、競争優位性を生み出しやすくなりますが、その分、市場規模が限定されてしまうというデメリットを持ちます。ここでは最適なセグメントを発見することがポイントとなってきます。
また、市場自体の収益性の問題も重要です。顧客が分散していて流通効率が著しく悪かったり、価格に対する顧客要望が極めて厳しく、十分な収益が見込めないことなども考えられます。そこで、収益性の点で魅力があるか?という点を中心に検討します。収益性モデルには、業種、業界によって様々なモデルがあり、規模の経済が利くものもあれば、多品種小ロットの方が利益率の高い商品もあります。
さらに、代替品製品は市場にどのような形で存在しているのか?、購買者の相対的な力は強いのか?弱いのか?、などの検討も必要になってきます。一般に、急成長分野である等あまりに市場が魅力的だと競合他社の参入が起こり、競争が激化しやすい状況にあると考えられます。その結果、自社の有意性が描けなかったり、価格競争により十分な収益性が得られないリスクが存在するのです。これらはターゲット市場における競争環境の構図がどのようになっているかということにも大きく影響を受けるため、代替品のみならず、競争環境を十分に分析することが重要になります。
自社そのものの環境との整合性についても十分検討しておかなければなりません。経営資源の適合性という視点からは、そのセグメントで成功するのに必要なスキルや経営資源が自社の中に存在するのか?、存在するならば、何処に、どのような形であるのかを把握しておく必要があります。
さらに、経営理念や企業目的に照らして検討しなければなりません。企業の長期的な戦略目標に適合しているのか?、環境、政治、社会的責任の観点から魅力的といえるか?、そして、既存の自社の事業展開と照らして相乗効果を考慮して検討することが重要です。
これらの条件を一つひとつチェックしつつ、自社にとって最適な市場にターゲッティングしてみてください。
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