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立ち位置をわかりやすく

ターゲッティングにより、市場のどのセグメントに参入するのかを決定したら、次にはそのセグメントに対してどのようなポジションを占めたいのかを決定する必要があります。

「ポジションを占める」とは、ターゲット顧客に対して、競争に陥ったときに自社の独自性を明らかにする、明確な勝ちパターンを設計することを意味します。

すなわち、ポジショニングとは、自社ブランドや製品の重要な属性について、顧客がどのように定義し、認識しているのか、競合他社と比較してどのように異なる位置づけにあるかを具体的に表現するということです。

顧客が購買の意思決定をするためには、その購買対象を「自らのニーズを満たすのに寄与するもの」という評価をしているのです。しかし、顧客はいちいち購買の度にそんな評価をしているわけではありません。意識の中で競合製品と比較して得た製品に関する認知、印象、感覚などの複雑な集合体を「商品」のイメージとしてカテゴリー分けし、実際の購買行動を起こしています。

マーケティングでは、顧客のこのような認知、印象、感覚などを意識的にコントロールすることを考えていくことになります。

ポジショニングとしては、製品そのものの特性によるもの、製品が充足させるニーズや提供するベネフィット、そして使用機会によるポジショニング、などがあります。いずれにしても、競争優位点を見極めることがポイントとなります。

ポジショニングの選択に際しては、パーセプションマップというチャートがよく使われています。パーセプションマップとは、縦、横2つの軸を使って各社の製品をマップ上にプロットする方法です。このマッピングの結果、他社製品との位置づけが離れていれば競争になりにくく、近ければ正面対決に陥りやすいという評価がなされます。

例えば、上図の様なポジショニングマップでは、左上では沢山の製品が競合している状態ですが、右上では×の1者しか存在していません。新たにこのセグメントに参入するならば、右上(1)のポジションを狙ったほうが、左上のポジションを採るよりも正面対決になりにくいという評価ができます。

ポジショニングの作業においては、できるだけ独自のポジションを確立する「軸」を見出すことがポイントになります。上記の図で言えば、(機能の豊富さ)、(安さ)に相当する軸をどのように定義するのかということです。

しかし、闇雲に特徴を示す軸を発見すれば良いというものでもありません。実際にポジションを認識するのは顧客であり、企業側の独りよがりのポジションでは意味を成さないということを意識しておく必要があります。

すなわち、顧客の購買行動にとって重要な意味を持っている軸でポジショニングしていなければ、いくら独自のポジションを採っていると叫んだところで、顧客には選択されないことになります。

「ポジショニング軸は、顧客のKBF(Key Buying Factor)で切る」という意識を忘れないで下さい。ポジショニングマップでは、これらの「顧客視点」を忘れてしまっているものもあります。仮に様々な検証データに基づいて品質で競争優位にあるとしても、顧客が高品質を認識していなければ、意味をなしません。

また、よく見かけるマップは「縦軸と横軸の相関性が強い」ケースです。マップを作って並べてみたところ、綺麗な直線上に配置されてしまうような場合には、縦軸と横軸の相関性が強いと言えます。「価格/機能」などではこのような図になる傾向が強く出ます。

もちろん、このマッピングが意味を成さないものではありません。「価格/機能」で既存製品をマッピングしたところ、「安いものは機能が低く、高価になればなるほど機能が高い」というマップ内に、新たに「価格は安く、機能も非常に高い」という線形から外れる商品を展開する場合には、評価に値するマップとなり得るからです。

一つの商品に対してでも、様々な切り口で「軸」を設定してみると、新しい視点も見えてきます。重要なのは、『顧客にとって重要な意味を持つポジションを抑えているのか?』ということです。

そして、いったんポジションが決まると、ターゲットセグメント顧客に対してそのポジションを伝達するための具体的な施策を設計していくことになります。逆に、ポジションが決まっていなければ、顧客に対してどのようなアプローチをすれば良いのかが決まらないのです。

効果的なマーケティング施策を実行するためには、ベースとなるセグメンテーション、ターゲッティング、ポジショニングをもう一度見直してみるのも良いのではないでしょうか?

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