ホーム > スタジオ

マーケティング用語集

スイッチング・コスト

継続して利用している製品やサービスから、代替性のある製品やサービスに乗り換える際に発生するコスト


顧客の購買行為は、一般的に「価値」が「コスト」を上回る場合に発生する。

     「価値」>「購買に関わるコスト」

ここで、「価値」とは製品やサービスの持つ「機能的価値」に加えて、その製品の購入や所有、使用によって顧客が感じる「情緒的価値」を含んでいる。例えば、「ブランドも物のバッグを持っている自分に優越感を感じる」というものなどが情緒的価値である。

一方で、「購買に関するコスト」は、
・金銭的コスト (購買に要するお金)
・物理的コスト (手間や時間など)
・心理的コスト
がある。

顧客が「乗り換える手間」(スイッチングコスト)を下げるということは、「価値」に対する「購買に関するコスト」を相対的に下げることになるため、結果として「受取り価値」が向上する。

   「受取り価値」=「総価値」−「総コスト」


例えば、WindowsのユーザーにとってMacに乗り換えるには、ソフトや周辺機器も買い換えるなどの金銭的負担に加えて、
 ・操作性が変わることに慣れなければならない心理的負担
 ・データを移し変えるために必要な手間や時間などの負担
などがスイッチングコストを高めることになる。これに対して、Mac側ではWindowsとの互換性を持たせるなどの施策によって、これらの負担の軽減策を講じている。


携帯電話の場合には、「電話番号が変わる」ことがキャリアを変えることに対する大きなスイッチングコストとなっていた。これは、電話番号が人脈をつなぐための貴重な資産と考えられ、電話番号の変更により負担しなければならない「通知の手間」や、連絡が途絶える人が出来てしまう「機会損失」を懸念するなどが考えられる。
政策の改正により、キャリア間をまたいで電話番号を維持できるようになるため、このスイッチングコストが取り払われることになる。
これは、各キャリアからみれば「他社から顧客を奪うチャンス」でもあり、「自社の顧客を奪われる脅威」にもなる。そのため、継続割引(コストを下げる)や、動画、音楽などの機能向上(価値を高める)などで、新規顧客の獲得と顧客の囲い込み策での攻防が繰り広げられていると考えられる。

マーケティングを学ぶならシナプス・マーケティング・カレッジ

マーケティング用語集トップ